有限会社つだ牧場
熊本県大津町 120頭 取材日:2023年2月7日
今回私たちが取材に向かったのは熊本県大津町のつだ牧場さん。ご家族で経営されており代表取締役の津田朋哉さんと津田稜平さんのご兄弟にインタビューしました。牛舎にはたくさんの牛と自社で生産している自給飼料(デントコーン)、そして事務所内には複数のパソコンモニターがあり先進技術にも意欲的に取り組んでいるご様子でした。
搾乳ロボットを導入した酪農
2016年から搾乳ロボットを導入しており、搾乳作業に時間を取られない分、その他の作業に時間を割くことができるため助かっています。随時、乳量等を確認できるため最新の情報で分析を行えるといった良いこともありますが搾乳時に牛を直接見られない分、今まで以上に牛を観察し病気などの発見が遅れないように気を遣っています。
飼槽に置いてある飼料のカロリーバランスも考えており、濃度を濃くすると満足する牛が増え搾乳ロボットに自発的に入らなくなったり、薄くすると乳量が減ったりするため、牛の状態を見ながら調整しています。 自家育成によるロボット搾乳に合わせた牛群改良
自家育成をしていますがロボット搾乳に合わせた牛づくりも行っています。改良だけをしていくのは簡単ですが、ロボット搾乳に向かない牛が産まれたりするので乳頭配置や搾乳スピードといったロボットに合った牛を改良しています。また、種にはこだわっていて欧米の種を使用しています。データ数が多いので、その中でロボット搾乳に合った牛が産まれてくるように、考えながら種を選定しています。
自給飼料を生産し安定した牧場経営へ
今は餌の高騰で大変な時期ですが、数年前までは酪農バブルと言われている時期もあり自給飼料を生産しないオール購入の牧場でも多くの収益を上げられる時期もありました。
何十年も自給飼料を生産していると飼料を買った方が安い時期は飼料生産に割く時間と労力、機械代を考えると費用対効果が悪く感じることもありますが、現在は自給飼料のおかげで飼料高騰の影響を抑えられています。また兄弟がもう1人いて飼料生産を専門で担当しており、今後は飼料の販売まで手掛けて行きたいと考えています。「良い時は良い、悪い時は悪い」という収益の波がある経営よりは、自給飼料を生産し様々な工夫を行いながら牧場としてなるべく安定した経営が行えるよう努めています。土地の関係上増頭による規模拡大は難しいため、各々の担当箇所をより良くして経営が右肩上がりになって行くようにしたいですね。 取材を終えて
ご家族がそれぞれの得意分野で役割分担しつつロボットのような先進技術も取り入れて効率よくお仕事されている印象を受けました。今後もつだ牧場さんの発展には目が離せません!取材ありがとうございました!
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